ANAの国際線新ブランド「AirJapan（エアージャパン）」は6日、成田空港でメディア向けに就航初号機のお披露目イベントを行いました。

【公式サイト】AirJapan

　エアージャパンが使用するボーイング787‐8型機の初号機（登録番号 JA803A）は、中国・厦門（アモイ）でブランドカラーの塗装と客室改修を行い、1月26日朝に成田国際空港に到着。そして本日2月6日、メディア向けにお披露目イベントが行われました。

ブランドのコンセプトは「Fly Thoughtful」

　Thoughtful は、気遣いや思いやり、やさしさを意味する言葉で、すべてにやさしいエアラインとして、日本らしい発想と品質で全く新しい空の旅を作り出すことを目指している。

AirJapan B787-8型機 JA803A
AirJapan B787-8型機 JA803A
　ブランドカラーには、日本の伝統色である「藍色」と「曙色」の2色を採用。藍色は日本の伝統工芸である藍染を、曙色は春の日の出を表現している。機体側面には「AIRJAPAN」のロゴ、そのなかで「R」と「J」に曙色を配し、この文字形状から連想する「手と手」が織り成すやさしさをイメージしている。

AirJapan B787-8型機 JA803A
AirJapan B787-8型機 JA803A
　エアージャパンは、2024年4月に同型の2号機（登録番号 JA801A）を受領予定で、2025年度末までに6機体制を予定している。また、全機、ANAが使用している機材を改修して導入される。

■運航機材導入スケジュール
2024年1月26日　B787-8型機 初号機（JA803A）成田到着
2024年4月　2号機（JA801A）受領予定
2025年度末までに6機体制

初便は満席　すでに目標比率を達成

エアージャパン 峯口秀喜代表取締役社長
　エアージャパン 峯口秀喜代表取締役社長は、「（2月9日就航の成田－バンコク線は）初便は成田発、バンコク発共に満席。2月はバンコク線は90％以上、ソウル線も80％近く、3月も好調な予約となっている。バンコク線については7割がインバウンドで、目標の比率を達成している。ソウル線については、日本出発の方が便利な時間帯のため、日本人の予約の方が多い」と好調な予約をアピールした。

　また、バンコク線のインバウンドが目標通りの水準にあることについて峯口社長は、「昨年8月以降、現地のイベント出展やSNSでのマーケティングに力を入れてきた成果」であるとし、「海外で認知度がない、『エアージャパンって何者？』という状況からここまで知っていただけた」と喜びをあらわにした。

フルサービスと遜色ない快適さを提供

AirJapan B787-8型機 機内
AirJapan 客室乗務員さん
AirJapan シート
AirJapan シート前面
　座席は全席エコノミークラス324席で、シートピッチは約81cm（32インチ）、座席幅は約44cm（17.5インチ）。

　深めのリクライニングが可能で、シートの材質には日本製の上質なレザーを使用。シート前面には、USB充電ポート（Type-AおよびType-C）や、タブレットやスマートフォンを設置できるスタンドが設置されている。

AirJapan チキン南蛮丼～あけぼのタルタル添え～
AirJapan おむすび弁当
AirJapan チキンと紅芯大根の野菜たっぷりサラダ
　機内食は「機内から日本を感じられる機内食」をコンセプトに、事前購入では13種類を、当日購入できるものは軽食やスナックなども含めて56種類をラインナップする。

AirJapan 御朱印帳・ブランケット・エコバッグ
　機内販売品には、オリジナルのアロマやブランケットのほか、地方名産品など計19種類を取りそろえる。

　エアージャパンは、2月9日に就航する東京(成田)－バンコク(スワンナプーム)線を皮切りに、2月22日には東京(成田)－ソウル(仁川)線を、4月26日には東京(成田)－シンガポール線と続々と就航する予定で、増便や機材の増備もすでに計画済み。インバウンド需要を弾みに加熱する中距離路線に、最後発の国内系LCCが一気に攻勢をかける。